テューバの友枝です。

 前回の日記≪
なぜ、テューバなのか。―オーケストラサウンドを目指して―≫で、私たちガイレメナーの編成がいかに珍しく、独自であるかを、あの手この手で説得性を持たせ、それらしく語ってきた訳です(書いてるうちに自らを≪世界一小さいオーケストラ≫と表現するにまで至った時は流石ににやけました)が、
要は≪仲の良い四人が集まった≫という事なんです、一言でわかりやすく言うと。

 この仲が良い間柄で、皆の意見を忌憚なく出し合い、しかも大きな方向性において同じ意見を持つメンバーで演奏するという事が、こんなにも面白く、意味のあるものだとは!

 ただ、僕たちももう子供じゃないですからね、皆さんにお金を出して演奏会に足を運んでいただいてるわけですから、なかよしこよしのお遊戯会を披露する気は毛頭ございません。

 リハーサルはそれなりの厳しさを持って臨んでおります事を念のため書き記させていただきます。
 私たちガイレメナーのレパートリーに欠かせないものがいくつかあり、その一つにバロック時代の作曲家が好んで作曲した≪トリオソナタ≫というものがあります。
 これは二つのメロディーと通奏低音の合奏体です。通奏低音というのは鍵盤楽器(チェンバロ、オルガン、ピアノ等)にチェロ等の低音楽器を加えた伴奏群の事で、つまりトリオと言ってはいるものの場合によっては4人にもなるわけです。
 これをガイレメナーにあてはめると、オーボエとクラリネットがメロディ、ピアノとテューバが通奏低音となります。

 ここでもやはりテューバの存在がどう考えても異様ですね、自分で言いますけど。
 
 テューバの音量はファゴットやチェロよりも大きいわけです。しかもピアノの左手と同じことをやっていますからさらに目立ってしまうということになります。

 しかし「でかいがっきだからでっかく吹けば良い」って事にはならないんですよ。
わかりやすく言うと、長いバット使ってるバッターがインコースにめちゃくちゃ弱かったら「だめじゃん」ってことになりますよね?それと同じなんですよ。

 「大は小を兼ねる」でなければいけないんですね。
つまり、普段はチェロやファゴットの様に、≪存在感はあるけど決してメロディの邪魔をしない上に支えている≫状態でありながら、
時々≪野性味溢れる雄々しいテューバ≫にもなれれば、万々歳です。
わかりやすく言うと、「ソフトバンクの松中、打席のホームベースぎりぎりに立ってるのにインコース逃さずライトスタンドに持ってくよな」って事と同じなんですよ。

 それこそ僕の提唱する≪世界一小さいオーケストラ≫ではないかと思います。

 今後ガイレメナーの演奏会に足を運んでくださる機会がありましたら、そんな友枝の苦悩と技術にも耳を傾けて頂ければ幸いでございます。

 では今日はこの辺で。

2010.3.31.5:17(ドイツ時間)
友枝洋平