テューバの友枝です。

 私たちガイレメナーはオーボエ、クラリネット、テューバ、ピアノという何とも珍しい編成、というか「変な感じ」の室内楽団です(プロフィールでは「異色のカルテット」と格好よく表現しています)。

 その「変な感じ」の要素の中で一番の値を占めているのが「テューバ」の存在です。
もしテューバのかわりにファゴットだったら、木管トリオにピアノという編成になり、いたって自然。

 しかし!
ガイレメナーはファゴットでもない、チェロでもない金管楽器の最低音楽器であるテューバを使っているわけです。

 なぜテューバなのか!?
そういう疑問がぬぐえないわけです。
 ただ、僕は思います。
低音パートをテューバでやっているからガイレメナーの音楽は他にはない存在になっているんだと。

四人で演奏する「カルテット」の代表格と言えばやはり弦楽四重奏でしょう。これは弦楽器の中のソプラノからバスの四人で演奏する≪同一系カルテット≫と言えます。
その他にもサックス四重奏、クラリネット四重奏等、同一種の四人が集まるカルテットは数多く存在します。

≪同一系だけではないカルテット≫にはどういうものがあるかと言うと、例えば弦楽トリオ(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)にピアノを加えたピアノ四重奏という編成が代表的です。つまり≪同一系トリオ+ピアノカルテット≫です。

さてここで私たちガイレメナーを見てみましょう。
まずピアノがいるので大きな意味でピアノ四重奏という事が出来ます。
しかし≪同一系トリオ≫ではありません。
オーボエとクラリネットは木管楽器で、ソプラノ、アルトのそれぞれを担っていますがその構造や歴史的派生は全く異なります。がまぁ大雑把には同一種とも言えます。

 そこに!
金管楽器のテューバが加わります。
これにより≪非同一系トリオ+ピアノカルテット≫という全く新しいカルテットが誕生します。

 ≪様々な楽器が集まる演奏団体≫。
そう、これはまさにオーケストラです。
室内楽団である私たちガイレメナーの求める理想は≪オーケストラサウンド≫なのです。
その一端を担う、完全に「浮いちゃってる存在」であるテューバが、より≪オーケストラサウンド≫に近付けているのです(という自負で担当しております^^;)。

 弦楽四重奏やピアノ四重奏を始めとする≪同一系≫の素晴らしさや、芸術完成度は、僕が言うまでもなく歴史が証明しております。
しかし私たちの編成の素晴らしさ未だに歴史が証明しておらず、不確定要素の多いものです。

 それを証明できる(或いはできない?)環境にあるというのは実に、演奏家冥利につきるというもの。

 これからもガイレメナーは室内楽団として、そして≪世界一小さいオーケストラ≫として演奏活動を行っていこうと思います。

2010.2.28.23:28(ドイツ時間)
友枝洋平